大切なものは、見えるところに。

乳がんかな?と疑い始めてからの日々を、振り返りながら、ゆるやかに綴ります。

イヤホン×音楽×歩行|乳がん手術後の変化

 

みなさんは、道を歩く際にイヤホンで音楽を聴いていますか?

それとも音楽なしで歩く派ですか?

私はというと、以前はイヤホンで音楽を聴く派でした。

以前というのは、乳がん手術前になります。


今は、音楽無しで歩いています。

 

 

道路では街の喧騒や足音の響きなど、さまざまな音が起こります。
以前は取り込む必要のなかった音が、乳がん手術後、道を歩くという行為に重要な役割を果たしていたことに気づきました。

 

今まで、イヤホンで音楽を聴いていた理由

 

音楽を聞くことが好きなのではなく、周囲の音を遮断するという目的が第一にありました。

 

周囲の雑音を遮断し、自分だけの空間を創り出す


イヤホンをすることで他人の会話や騒音などを遮断し、自身の空間や時間を守ることができるように感じていました。自分が好きな音楽で、心地よい空間や時間に浸ることは、通勤中の私に取ってはかけがえのないひとときでした。

 

気持ちを盛り上げる


特に通勤前の時間は、憂鬱になりがちでした。
お気に入りの曲で気持ちをあげて、仕事に向かう習慣が染み付いていたのでしょう。

 

ストレス解消


仕事での嫌なことを忘れたい、逃避したいという気持ちから帰宅時には音楽を聴いていたように思います。日常生活や仕事の憂さ晴らし、心をリフレッシュさせるために音楽を活用していました。

 

音楽の聴き方としては、1曲リピートが主でした。

 

同じ曲を何回も繰り返して聴く心理状況

 

心地よさや安心感を求める

 

その曲を繰り返し聴くことで、心地よさや安心感を得ることができます。
曲のメロディーや歌詞によって、私たちの気持ちや心情が共鳴し、心地よい感覚をもたらすことがあります。

 

心の安定や集中力の向上


同じ曲を繰り返し聴くことは、心の安定や集中力の向上につながることがあります。
曲のリズムやメロディーに順応することで、集中力が高まることがあります。
また、繰り返し聴くことによって、曲の細部やニュアンスにより深く没頭することができます。

 

乳がんの手術前、同じ曲を繰り返し聴くことは、特にしんどい時、自分に寄り添うような曲、又は鼓舞してくれるような曲を繰り返し聴くことで、心の安定を求めていました。

 

イヤホンで音楽を聞くことをやめた理由

 

イヤホンで音楽を聞きながら歩くのは危ない、と思ったのが第一にありました。

 

注意力の分散


イヤホンをして音楽を聴く場合、注意力が音楽に向けられるため、周囲の環境や交通の状況に対する注意が分散されます。
歩行中に周囲の音や警告サイン、車の音などを聞き逃してしまい、判断力が鈍ってしまうように感じました。

 

聴覚の制限


イヤホンを使用すると、外部の音が遮断されるため、自分の周りや接近する車や自転車の音を把握しにくくなりました。
交通量の多い道や交差点では、危険な状況に遭遇した場合、反応が遅れます。

 

意識の低下


音楽に集中することで、周囲の状況への意識が低下することがあります。
歩行中には周囲の状況を把握し、予測することが重要ですが、イヤホンを使用するとその意識が鈍り、危険を見逃す可能性が高まります。
音楽に没入し、警戒心が薄れてしまいます。


乳がん手術後、自己の安全や身体への配慮を優先することが増えました。
安全性への懸念、身体的な変化への配慮、周囲の音に対する感受性の高まりなどをメリットを感じるようになりました。

 

また、自然に、自分の思考や内省に注意が向くので、自分自身や日々の出来事に対して深く考える余裕も生まれました。

 

乳がんの手術がきっかけで、30年以上は続いていた習慣が突如として終わりを迎えたことは、非常に興味深い変化でした。


これから、また、通勤中にイヤホンで音楽を聞くようになるかもしれませんが、その時は音楽を聴くことを楽しめたらなと思います。