大切なものは、見えるところに。

乳がんかな?と疑い始めてからの日々を、振り返りながら、ゆるやかに綴ります。

乳がん術式|左乳房温存・全摘・再建の選択

 

 

こんにちは。

よいひ、です。

1年前までは考えてもみなかった事を、今、考えています。左乳房を失うかもしれない。そう考えるきっかけになったのが、左乳房の異変です。その異変とは、左乳房が凹むという目で見てわかるものでした。胸に凹を見つけた時は、さすがに、びっくりしました。調べてみると、乳がんの兆候である「えくぼ症状」に当てはまりそうでした。中央部分が凹んでいて、その下に、石のように硬いしこりがありました。乳がん検診に行き、マンモグラフィーと乳房超音波検査の結果、乳がんが疑われると診断されました。その場で、生検という検査を行って左乳房の組織を採取してもらい、後は、その中に癌細胞があるかどうかの病理診断結果を待つばかりです。

 

結果が出るまでの2週間は、不安でたまりませんでした。現実問題として、術式を選択し、受け入れなければならない自分でしっかり考えなくてはならない。そう思い、どんな方法があるのか調べてみました。

 

乳房温存手術

 

病変とその周辺を、部分的に取り除く方法です。この場合、癌細胞が全部取り切れるのかが心配になってきます。そして、乳房は残るけども、放射線治療が必要です。放射線治療になると、毎日通院しなくてはならないので大変です

 

乳房切除術

 

胸の筋肉を残して、乳房を全て切除する方法です。傷口は1本の線になり、胸がぺたんこになる放射線治療は、しこりが5cm以上ある場合、リンパ節転移が4個以上あった場合など、再発リスクが高い場合に行われます。私の場合に当てはめてみると、しこりは3cm以下でリンパ節転移はなさそうです。このケースは放射線治療は要らない可能性が高いですが、左乳房は無くなります。

乳房が無くなることに抵抗があるなら再建」という選択肢がありますが、私はそこまで考えませんでした。ただ、乳房を全摘出した場合、どんな傷口の状態になるのか気になって調べました。すると、ある言葉を目にしました。

 

フラットクロージャ

 

再建せずに、傷跡を残し、そのままの状態にすることです。無くなったものは、無くなった、それでいいありのままで行きましょう、そういうふうに感じました。それでいいかな、と考えをすんなり受け入れられました。私の希望は、左乳房全摘、に決まりましたそれで、後悔はないと決断しましたいざ、失った時は悲しいかもしれませんが。

 

ここからは、後日談です。

 

左乳房を全摘出し、フラットクロージャーになりました。心配していた傷跡は、キレイな1本線になり、10ヶ月ぐらいで左胸の麻痺も取れ、左腕も普通に動かせる状態にまで回復しました。今では、手術をしてくださった医師やスタッフの方々、そして、私を支えてくれた周囲の人々に感謝して日々を過ごしています。

 

今回の記事「乳房温存手術」と「乳房切除術」の項目で参考にしたのは病院で配られていた冊子「もっと知ってほしい乳がんのこと」と書籍「患者さんのための乳がん診療ガイドライン 2019年版」です。とてもわかり易く、乳がん知識の乏しい私を助けてくれる2冊です。

 

では皆様、今日が良い日になりますように。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。